
※この記事では、まちの音を頼りに、社会編の総まとめと音楽編への展開について考えます。
社会は、君のアイデア(叩き台)を待っている
Google Earthで地球の「枠」を飛び出し、歴史や現代の「社会のシーソー(天秤)」をひも解き、そして前回、ついにリアルの街へ飛び出しました。
スロープの緩やかな角度や、シェアキッチンの実験、こども食堂の優しさ——いつもの街の景色は、誰かが社会のバランスを整えようと格闘してきた「生きた現場」でしたね。
全6回にわたる【社会編】を通じて、私たちが子どもたちに渡したかった一番大切なOS。それは「今ある社会の仕組みは、自分たちの手でいくらでも書き換えられる」という逞しい手応えです。
社会は、「お上」の言う通りに生きる場所ではありません。
時代の変化とともに古いやり方ではうまくバランスが取れなくなったら、君たちの柔らかいアイデアという「新しいイコライザー(おもり)」を乗せて、しなやかにアップデートしていけばいいのです。
街に出て「あれ? ここ少し傾いているぞ」と気づいた君は、もう単なる観察者ではありません。未来の社会をデザインする、立派なクリエイターなのです。
君が手に入れたのは「ディスカッション」のための材料
さて、街歩きを終えて、君の頭の中には「こうすればもっと街がハッピーになるんじゃないかな?」という、自分だけのワクワクする考えが浮かんでいるはずです。
大人はぜひ、お子さんにこんな風にパスを出してみてください。
「街で見つけたこと、君ならどう変えてみたい? ぱっと浮かんだ案は素案と呼ばれます。そして、それをもう少し詰めて、他の人にも見せられるところまでまとめることができたら、その考えはね、大人の世界で『叩き台(たたきだい)』って呼ばれる大切な原案なんだよ」
実は、英語で話し合いを意味する「Discussion (ディスカッション)」という言葉。
この「cussion (カッション)」の部分には、みんながよく知っているドラムやシンバルなどの「Percussion (パーカッション=打楽器)」と同じ、『叩く』という意味が隠されています。
ディスカッションとは、誰かが持ってきた「叩き台 (アイデア)」を真ん中に置いて、みんなでいろんな角度からポンポンと叩き合い、抜け落ちのない、より完璧で素敵なアイデアへと磨き上げていく創造的なダンスのことなのです。
【社会編】でみんなが手に入れたのは、まさにこの「みんなとディスカッションを始めるための最高の材料」だったのです!
街の雑音(ノイズ)を、美しいアンサンブルへ
さあ、社会編の冒険を終えた今、少しだけ耳を澄ませてみてください。
街を歩いているとき、君の耳にはどんな「音」が届いていましたか?
信号機のピヨピヨという音、工事現場のドリル音、誰かの楽しそうな話し声、電車の走るガタゴト音……。
一見バラバラで、放っておけばただの「雑音(ノイズ)」に聞こえる街の音も、みんなが「こうしたい!」という意思を持ち寄り、お互いの音(意見)を叩き合って響かせ合えば、まるで一つの壮大な「音楽(アンサンブル)」のように調和し始めます。
社会のルールづくりも、じつは「みんなで心地よい旋律を奏でる音楽」とまったく同じなのです。
自分だけの叩き台(音)を持った君。さあ、次はみんなで楽器を持ち寄り、最高の音楽を奏でに行こう!
探究学習・活動の冒険は、ここから【音楽編】という新しいステージへ向けて、力強くリズムを刻み始めます!
(【社会編】おわり/【音楽編】へ続く)
【予告】楽譜を覚えるだけじゃない「音の探究」へ
さて、次回からは探究学習・活動の新しいステージ【音楽編】がスタートします!
「音楽の授業って、楽譜を読んだり、リコーダーを正しく吹いたり、作曲家の名前を覚えることでしょ?」
そんな風に思っているなら、大間違いです!
探究学習のOSを通すと、音楽は「世界や人間の心の不思議を解き明かす、最高の実験場」へと化けます。
【音の物理と科学】: なぜ空気の「震え(波)」が、僕たちの耳にドレミとして届くんだろう?
【身体とリズム】: なぜ人間は、ドラムの音を聞くと勝手に体が踊り出しちゃうんだろう?(心臓の鼓動との秘密!)
【感情の心理学】: なぜ「明るい音」と「切ない音」があって、僕たちの脳は感動して泣いちゃうんだろう?
【社会と歴史】: 大昔の人たちは、言葉で伝えられない想いをどうやって「歌」に込めて世界を変えてきたんだろう?
音楽とは、ただ綺麗に演奏する技術ではありません。「音」という現象を使って、世界と自分を深くつなぐ冒険なのです。
10歳からわかる「まとめ」
キミのアイデアが「未来の社会」をたたく! さあ、つぎはみんなで音楽を奏でよう!
【社会編】の最終回だよ!
1回目から探究の冒険を続けてきたみんなは、もう「街の景色をじぶんの手で変えられる魔法」を手に入れたよ。
街を歩いて「こうしたらもっと良くなるのに!」とひらめいたキミの考え。
それは、大人の世界で「叩(たた)き台(原案)」って呼ばれる、とっても大切なスタート地点なんだ。
みんなで話し合うことを英語で「Discussion (ディスカッション)」って言うけれど、この言葉の中には、ドラムなどの打楽器「Percussion (パーカッション)」と同じ『叩く』(cussion)という意味が入っているんだよ!
ディスカッションとは、だれかが持ってきたアイデア(叩き台)を、みんなで色んな角度からポンポン叩いて、どんどんカッコいい形に磨(みが)いていくことなんだ。
街を歩いていたとき、どんな「音」が耳に残っているかな?
信号の音や、みんなの話し声。バラバラに聞こえる街の音も、みんなでアイデアを叩き合わせれば、美しい「音楽」になるんだよ。
自分だけの「音(アイデア)」を持ったみんな、準備はいいかい?
次の冒険は【音楽編】! みんなで最高のアンサンブルを奏でに行こう!
*本原稿は、ジェミ兄さんとの対話を基に構成されました。
※この記事では、まちの音を頼りに、社会編の総まとめと音楽編への展開について考えました。

ジャートム株式会社 代表取締役
学校・企業・自治体、あらゆる人と組織の探究実践をサポート。
Inquiring Mind Saves the Planet. 探究心が地球を救う。
